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備忘録です。雑多な内容を書きます。

Unifi製品で10GbE環境を構築した

Ubiquiti UniFiで10GbEのネットワークを構築した。

動機

遅いより速いほうがいい。
戸建てに引っ越ししたのも理由。

事業者選び

10Gbpsのインターネットを提供している事業者は最近増えてきているが、auひかりだと多重ルーターになるからなあ……と思いドコモ光10Gにした。

なお、現状は結局2重ルーターになるので、事業者はどこでもいいような気がする。

ISPはAsahi Netにした。

ハードウェア構成

クライアント

iOSアプリを開発しているので、普段はMacbookを使っている。10GbEの有線ポートはついていないので外付けでなんとか追加しないといけない。
Thunderbolt接続のアダプターが売っているのでそれを買ってもよかったが、eGPUボックスが余っていた*1のでXG-C100C/V2 を Razer Core Xに接続して使うようにした。
ドライバ等は不要で、接続するだけで10GbEとして認識する。

無駄にでかいのでなんとかしたい。

eGPUに10GbEカードを接続している

ネットワーク機器

unifiの構成で固めているので、基本的にはUbiquitiの製品で統一している。

Unifi Networkのデバイス一覧

  • Unifi Dream Machine Pro (UDM Pro)
    Dream Machine ProDream Machine Pro – Ubiquiti 日本公式ストア
    DS-Lite/MAP-Eなどの機能は実装されていないので、(現状は)日本で使う場合は前段に何かしらのルーターが必要になる場合が多いと思う(ちゃんと調べてない)。
    自宅の環境でも、後述の XG-100NE を上流ルーターにしている。

  • XG-100NE
    AsahiNetを使う場合、このレンタルルーターを使わないとDS-Liteのトンネル終端アドレスが降ってこないらしい。そのためレンタル必須になっている。
    契約時にレンタルを忘れるとインターネット通じるのがかなり遅くなるので気をつけよう。

  • USW-Aggregation
    10G接続を増やすために使っている。NASや10Gスイッチの USW-Flex-XG を接続している。

  • USW-Flex-XG
    風呂場の上にCD管をまとめているところがあるので、その中に入れている。 このスイッチを起点に各部屋に配線した。

    配線中

  • RJ45 10Gモジュール
    もともと持ってた fs.com で購入したやつを利用。

  • Ubiquiti UniFi U6 Pro / U6 Lite
    これは10GbEとは関係ないが、UDM proはいわゆる無線LANルーターではないのでアクセスポイントは別に必要。WiFi6対応だけど、1GbE接続なのでWiFi6の上限速度が出たりはしない。

一般家庭なので自宅にはサーバーラックがあり、ルーターなどはここに収めている。

サーバーラックUDM ProとUSW-Aggregationをマウントしている。

Mac miniも2台ラックマウントしており、一応PiKVMでネットワーク越しに操作できるようにしている。

pikvm.org

計測

インターネット

アップロードは10G回線のわりにはかなり遅いが、ダウンロードは安定して3Gbps程度は出ている。
実測値を考えると、10ギガ回線を契約してネットワークは最近安価な2.5GbEで組むのが現状はいい気がしてくる……。
10GbEにはロマンがある。

Speedtestの結果。下りで3.6Gbps

ローカル

QNAPのNASを使っており、 iPerf3 をインストールできるのでMacから実行してみた。帯域が10Gbsになっているので、問題なく配線できてそう。

iperf3 -c ts673.local
Connecting to host ts673.local, port 5201
[  8] local 192.168.10.91 port 62091 connected to 192.168.10.88 port 5201
[ ID] Interval           Transfer     Bitrate
[  8]   0.00-1.00   sec  1.03 GBytes  8.85 Gbits/sec                  
[  8]   1.00-2.00   sec  1.04 GBytes  8.95 Gbits/sec                  
[  8]   2.00-3.00   sec  1.09 GBytes  9.39 Gbits/sec                  
[  8]   3.00-4.00   sec  1.05 GBytes  9.05 Gbits/sec                  
[  8]   4.00-5.00   sec  1.07 GBytes  9.19 Gbits/sec                  
[  8]   5.00-6.00   sec  1.09 GBytes  9.39 Gbits/sec                  
[  8]   6.00-7.00   sec  1.09 GBytes  9.37 Gbits/sec                  
[  8]   7.00-8.00   sec  1.08 GBytes  9.29 Gbits/sec                  
[  8]   8.00-9.00   sec  1.09 GBytes  9.40 Gbits/sec                  
[  8]   9.00-10.00  sec  1.07 GBytes  9.23 Gbits/sec                  
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
[ ID] Interval           Transfer     Bitrate
[  8]   0.00-10.00  sec  10.7 GBytes  9.21 Gbits/sec                  sender
[  8]   0.00-10.00  sec  10.7 GBytes  9.20 Gbits/sec                  receiver

iperf Done.

まとめ

かかった金額は計算したくないが、一応家庭内のネットワークを10ギガ対応できた。
正直使うのはほとんどWiFiだし、そちらは1Gbps止まりなので、10ギガにしたからといって(1ギガの回線と比較すると)体感できるほど早くなったりはしていない。
完全にロマン……。
また、2重ルーターになっているのはなんとか解決したい。

おまけ

UDM ProはWANが2つあるのでネットワークを冗長化できる。
自宅ではStarlinkをバックアップに設定している。これで地上のネットワークが壊滅してもインターネットできる!解約するかも

WAN2をStarlinkにしている。

Starlinkのアンテナは、アンテナ+WiFiルーター+電源(PoE)という3つの構成になっているが、WiFIルーターを経由しなくても直接アンテナに接続するだけで通信できる。

おまけ2

一応、この記事は所属している会社のアドベントカレンダーの記事として登録している。

qiita.com

*1:Apple Siliconになって外付けGPU対応がなくなってしまったので置物になっていた